「出題の趣旨」を使って模範解答を斬ってみる(平成25年事例2編、TAC以外)
平成25年度事例2「模範解答vs出題の趣旨」分析のTAC以外編である。
結論として、「出題の趣旨」を完全に捉え切れたと思われる受験校はなかったが、強いて言えば、以下の4校のものが、かなりよいできだと思った。
ただし、MMCは得意の?多面的解答方針を採用しているため、論点に漏れはないものの、余分な論点が紛れこんで焦点のはっきりしない解答になっている印象がある。
・TBC
http://www.tbcg.co.jp/images/pdf/2013_2jisokuhou/25_2-2_kaitou.pdf
※基本的に各設問とも問題ない。問題4設問1が他受験校と一線を画す水準で出題の趣旨に迫ることができている。問題3設問2で、Yスーパー全体の客単価にまで言及している点をどう評価するかだが、少なくともTACのような大事故にはなっていない。
戦略シートはまだネット上にデータが残っているようだが、リンクでたどれないようなので、本ブログからはリンクせず。
※細かい点で突っ込みどころはあるものの、概ね「出題の趣旨」に沿っている。
・MMC
ネット上では模範解答の公開を行っていないためリンクできず。
※論点を複数入れ込み、表現をうまく圧縮して、採点者へのアピールもバッチリであるが、問題によっては論点を絞ってより具体的な解答が求められている可能性もある。
・LEC
模範解答の閲覧にユーザ登録が必要との文言があるため直接リンクせず
※細かい点で突っ込みどころはあるものの、概ね「出題の趣旨」に沿っている。
なお、以下の受験校については「出題の趣旨」から逸脱してしまった設問があると感じた。
・AAS(4-1が逸脱。4-2の解答のまとめ方も少々疑問)
http://www.aas-clover.com/school/download/h25-sokuhou-2.pdf
・大原(4-1が逸脱)
http://www.o-hara.ac.jp/best/chusho/sokuhou2/pdf/kaito_02.pdf
・ユーキャン(4-1が逸脱。4-2も少々疑問)
http://sokuhou.u-can.jp/html/pc/ORA131101_1.html
今までのところ、事例1、事例2ともに、TBCとLECは「出題の趣旨」にかなりのレベルで整合性のある模範解答となっており、出題者意図の追求を強く意識した模範解答作りを行い、それに成功していると言えそうだ。逆にAAS、TACは、独自のアプローチにより得点を積み上げる手法を取っていると言えるのかもしれない(実際、当事者が明言している部分もある)。
一昨日も書いたとおり、個人的にはTBC、LEC型のアプローチにより、出題意図を正確に捉えるための思考プロセスを磨くつもりでいる。
なお、上記の傾向は平成25年事例1、事例2をサンプルにした個人的分析結果であり、他事例を検証の対象に加えると、また違った結果になる可能性は大いにある。
とりあえず、いくつかの受験校については解答プロセス付の模範解答集も入手したので、それらも使った上で解答に差が生まれる過程等を検証していきたい。