国語の「読みテク」トレーニング
二次試験の基礎体力をつける方法として、文章を手書きで要約するトレーニングに取り組んでいる方が多い。
私も昨年の一次試験後は、(自己採点で合格を確信したため)個人的に(添削など受けることなく)日経「春秋」の要約を一ヶ月程度行って、手書きで指定文字数に収める感覚を身に着けた上で試験に臨んだ(結果、敗退したが・・・)。
今年はというと、以下の中学入試用問題集に取り組んでいる。
『中学入試を制する国語の「読みテク」トレーニング』
答え合わせ(あくまでも、筆者が用意した「答え」だが)が自分でできるのと、少しずつ文章が長くなっていくのが、セルフトレーニングには向いているような気がしたからだ。
あくまでも個人的な意見で、二次試験対策としての要約練習について一般的に言われる効用とは異なるのは承知の上だが、要約練習は、「読む」力を養成するというよりは、「書く」力を養成する手段として捉えたほうがよいのではないか?という気がしている。
二次試験の与件文は決して何かを主張しているわけではなく、診断のための手がかりを与えてくれるに過ぎないので、「要約」によって筆者の最も言いたいことを捉えるというアプローチが活かし切れないように思う。
もっとも、日経「春秋」などは、時に主張が明確ではなく「何となく匂わせる」ような筆致で書かれていることも多いので、事例1や事例2あたりの「根底に流れる価値観・世界観」を嗅ぎ取る力が養なわれる面はあるかもしれない。
自分の中で結論には達していないが、単に「要約」するのではなく、論述パターンを意識して文章構成したり、さまざまな字数で書き分けたり、あえて抽象化した結論を導き出したり・・・といった応用をすることで、論理的に「考える」力、「書く」力を養うのに役に立つのでは?と考えている。
いずれにしても、限られた時間内に手書きで文章構成するというトレーニングは継続する必要があるだろう。