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中小企業診断士受験生の備忘録 改め 中小企業診断士の自分用メモ

【自宅学習答案】平成23年度第2次試験事例1

年末年始休暇に解いた過去問答案公開シリーズ、今日からは平成23年度に突入する。

 

ここからはガチの初見なので、現時点での実力を判定するのにも使えるだろう。後日、「ふぞろい~」の採点基準等による採点も試みたい。

 

事例1は、第1問(設問1)で、「一般家庭向け」に関する記述が与件文にほとんどないことから、「医家向け」に限定した解答となってしまったが、解答例は「一般家庭向け」についても類推して記述しているものばかりで、おそらくここで半分(10点)は簡単に失点していることだろう。「医家向け」に重点を置くこと自体は間違いではなくとも、「一般家庭向け」についてスルーしてよいというわけでもないだろうから、このような不用意な解答は避けなくてはいけない。

 

解答文字数は100字 or 120字のいずれかであり、私はすべて2文で解答した。一文40字説に基づくと3文での解答も視野に入ってくるが、これは意外と難しく、個人的には120字くらいだったら2文が限界のような感触もある。今回、意識的に2文で構成した部分があるが、前半と後半の論理的つながりがわかりづらい解答になっているところもある。このあたり、具体的な解答例を材料に研究してみたい。

 

内容面では、第2問の特許関係が、どこまで一般論を用いて解答すべきか(そもそも、受験生によっても知識レベルに差が大きい論点と思われる)、与件とどう絡めるかといった点が難しく、この年の受験生の間では試験後に議論になったのではないだろうか。

この点についても、全体的な設問構造含め、じっくり分析してみるつもりだ。

 

---以下、自宅学習答案---

 

第1問
(設問1)
医家向け医療品では、一般家庭向け医療品と比べて、顧客ニーズをよりきめ細かく捉えた営業活動が求められる。医療品販売会社の営業担当者に同行し現場の声を収集した上で、治療効率を高めることのできる付加価値の高い製品開発に役立てること等も必要となる。
(設問2)
高度経済成長期が終焉し、一般家庭向け医療品市場が成熟する中で、競合企業の参入により、差別化競争や価格競争が激化しているからである。主力商品の絆創膏の製造技術を応用した商品を開発し、医家向け市場に供給することで、高付加価値化を狙う方針をとった。

 

第2問
自社開発した技術を非公開とすることで、競合企業に対して長期的な競争優位を確立するためと考えられる。技術開発競争が激化する環境下では、短期的な特許料収入よりは、長期的な差別化要因を持つことの重要性が高い。

 

第3問
プラス面では、事業の整理統合が必要な状況下において、外部株主の監督のもと、経済合理的な意思決定が行われやすい点が挙げられる。マイナス面では、事業の現場に精通していない株主の関与が強まることにより、既存事業の急速な改革が困難な点が挙げられる。

 

第4問
新しいチャレンジを促進するために、新市場や新商品の開発を担当する部署やプロジェクトチームを設置する。具体的には、今後の成長が期待される海外市場の開発や、大学・研究機関、流通業者等と提携した事業開発をミッションとした継続的な取り組みが必要である。

 

---以上、自宅学習答案---